ラティス構造柔軟指

・ラティス構造柔軟指とは?

「ラティス構造柔軟指」は、立体的な格子構造(ラティス構造)を持つことで、高い耐久性を保ちつ
つ、柔軟性を備えたロボットハンド用の指先部品です。
従来、ロボットによるワークのハンドリングでは、対象物の形状ごとに専用の指先(エンドエフェクタ)
を設計・製作する必要がありました。そのため、多品種・異形状のワークを扱う現場では、ツールチェ
ンジや段取り替えが発生し、作業の複雑化や生産性に課題がありました。
「ラティス構造柔軟指」は、対象物の形状に追従して把持できる柔軟性を備えているため、1つの指先で
多様なワークに対応可能です。これにより、工場の自動化に大きく貢献できます。

・特徴

  1. 複雑な形状も柔らかく・しっかりキャッチ
    ラティス構造により、様々な形状をチャック可能です。ラティス構造とは、枝状に分かれた格子を
    周期的に並べて立体化したもので、複雑な形状を掴む時にもその形に変形して包み込むように持ち
    上げてくれます。
  2. 高い耐久性で長持ち
    一般的に、突起などのある対象物を掴むロボットハンドの素材としてはゲルやスポンジなどがあり
    ます。それらと比べると、ラティス構造の柔軟指は、強度のある素材を使って、構造によって変形
    を適切に調整し「やわらかさ」を実現しているので、高い耐久性能が期待できます。
  3. 3Dプリンター活用による設計自由度の高さ
    ゲルやスポンジなどの柔らかい素材は加工が難しく、任意の形状を得ることが困難です。また、試
    作・検証の段階から金型を用いた樹脂成形は高コストとなってしまいます。一方、ラティス構造の
    柔軟指は3Dプリンターにて成形するため、設計自由度が高く、様々な形状で製造可能です。

・活用例

トヨタ自動車様への導入
通い箱(プラスチックコンテナ)のハンドリング部分に、ラティス構造の柔軟指を導入していただきました。

リックス様への導入
回転継手(ロータリージョン)のハンドリング部分に、ラティス構造の柔軟指を導入していただきました。

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